Sun.

三角合併について考える

5月1日の三角合併解禁が迫ってきました。
三角合併とはどういった制度なのか?
噂されるように、企業間のM&Aが活発化されるのか?
詳細に検討してみます。
<三角合併のしくみ>
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すなわち、外国法人の日本子会社が会社を合併する際に、消滅会社の株主に対して、対価として海外親法人の株を交付して行う合併のことです。
既存の株主は、三角合併の成立によって、一夜にして外国法人の株主になる訳です。

三角合併解禁を控え、外国法人による日本企業買収が加速するであろうとの危機感から、大手鉄鋼メーカーや製薬会社などに代表される、いわゆる「買収されやすい」業界は、積極的に様々な株価てこ入れ策を講じてきました。
ちなみに、帝国データバンクが4月5日に発表したアンケートによると、「三角合併」が日本経済に与える影響について、「期待より懸念が大きい」と考える企業が46%と半分近くを占め、三角合併の解禁が日本経済の活性化に寄与すると思うか聞いたところ、65%が「思わない」と否定的な見通しを示し、三角合併に対する企業の強い警戒感を浮き彫りにしています。
YOMIURI ONLINE

企業間M&A[合併、買収]は、急速に増加しています。
M&A仲介のレコフによれば、2006年のM&A件数は2775件と、1日に約8件のペースで行われている計算になります。
その大半は日本企業同士の合併ですが、三角合併解禁と共に海外企業による日本企業の買収が増えるのではないかと懸念する経営者が多いことが、上記のアンケートの結果に裏付けられています。

ですが、本当に海外の企業によるM&Aは増加するのでしょうか?
実際に開始されていない現段階では確定的なことはいえませんが、この制度で経営者が懸念する敵対的な買収が起こるとは考えにくいです。
というのも、三角合併をするには、合併される側の会社が取締役会の決議をしない限り、株主総会の議題にはならないため。
つまり、合併される会社の経営陣が賛同しないと、そもそも合併手続き自体が進まないからです。
そう考えると、先程紹介したアンケートで示された経営陣の反応は過剰にも思えなくはありませんが、株主にとっては願ったりの展開です。
有効な投資先を見出せず、過剰な利益剰余金を溜め込んでいたり、資本効率の悪い会社などは、自社株買いや増配などの株主対策を意識しはじめました。
三角合併によるM&Aの効果は未知数でも、M&A自体は増加していくのは間違いありません。

ところで、先日来日した、世界製薬3位、仏サノフィ・アベンティスのCEOは5月に解禁となる三角合併について「機会があれば(買収による)外部成長を進める」と述べたそうです。
同席した同社会長も「三角合併は我々の意向実現を容易にする」と分析し、「日本は重要な市場だけに存在感を早期に高める野心はある」と強調しています。
NIKKEI

製薬、鉄鋼業などの世界的再編が進んでいる業界は、日本市場開拓を虎視眈々と狙っています。
こうした業界に限らず、電機や自動車部品などの比較的日本メーカーが強い業界でも、外国企業による買収の噂が絶えません。
上記仏サノフィ・アベンティスのように、日本企業を狙っている外国企業は、買収コストを比較しながら、様々な方法論を検討しているのでしょう。

4月中旬には、財務省が、外国企業が設立した日本法人に対する課税の繰り延べ条件を定める省令を公表します。
同省では、国内企業との公平性を確保するため、従業員の雇用や活動実態があるなどの条件を設ける方針ですが、これが定められることで、解禁に向けた全ての準備が整うことになります。

あと、3週間ちょっとで解禁です。
始めに三角合併をおこなう会社が大きく注目されることになりそうですね。
[追記:三角合併を巡る主な報道]

「三角合併解禁 緊急アンケート」外資の買収、警戒は3割・・ [NIKKEI 4月30日]
王子製紙が買収防衛策・三角合併解禁控え導入・・ [NIKKEI 4月27日]
紹介各社が幹部級人材の確保急ぐ・・ [NIKKEI 4月28日]

三角合併の記事を書かれたブロガーさん

今回の記事でふれていない部分が記述されています。
かえるの気長な生活日記。 [三角合併 5月7日]
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Comments

# 三角合併って
株式交換の場合、買収する側、される側の株主総会で3分の2以上の賛成が必要になるみたいですね。

敵対的というよりも友好的合併をするための制度であるように思います。

何はともあれ解禁後の第一号案件を見てみたいですね。
by: ともぴょん@株式投資 | 2007/04/10 20:39 | URL [編集] | page top↑
# こんばんわ★
ぼくもそう思います。
結局三角合併といっても、「合併」であることには変わりありませんからね。
「敵対的合併」なんていうのは理論的に絶対ありえません。
取締役の承認→総会での特別決議という流れで合併が進むので、両社共に納得しないと成立しない制度です。
どう考えてもTOBの方がてっとり早いです。
誰の承認もいりませんから。

日本の会社同士の三角合併はありえませんから、必ず外資絡みの案件になるわけですが、外資嫌いの日本の会社では、そんなに多くの事例はでないでしょうね^^

僕も第一号の合併を見てみたいです。
興味本位ですが。
by: toともぴょんさん fmぐっち | 2007/04/10 22:40 | URL [編集] | page top↑
# 訂正
上記のコメントに記載した
>日本の会社同士の三角合併はありえませんから・・

という部分を訂正します。
調べた結果、日本の会社同士の三角合併も法理論上ありうることが分かりました。

三角合併の事案は、今後、このケースで最も多くなるかもしれません。外資絡みよりは抵抗も少ないでしょうし。
by: ぐっち | 2007/05/10 18:34 | URL [編集] | page top↑

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