『
環境関連銘柄』は、今後の中長期的な市場拡大が期待できる分野として注目を集めています。
今回は、数ある『
環境関連銘柄』といわれるものの中で、世界的に特に注目されている、「地球温暖化防止」、「水資源の確保」の観点から、ディーゼルエンジン、原子力発電所、海水淡水化プラント、水処理の関連銘柄を紹介します。
【地球温暖化関連】
CO2、メタン等に代表される温室効果ガスのうち、特に問題なのがCO2ですが、これは火力発電所や自動車等のエンジンで重油、天然ガス、ガソリン等の化石燃料を燃焼する際に多く発生するという特徴があります。

日本に限った話ではありますが、発電所、工場で総排出量の約6割を占めており、自動車・船舶などの運輸部門が約2割を占めています。従って、これらのCO2排出量削減の為には、こうした分野での取り組み強化が何よりも重要です。
まずは、C02排出量の30%を占める発電関係について。
この分野では原子力発電が注目を集めています。
原子力は主に化石燃料を使う火力発電と比べて、CO2排出量が非常に少ないこという特徴があります。温暖化問題の深刻化による各国政府のエネルギー政策の見直しなどを通じて、原発の新設を後押しする動きが世界中で進んでいます。
次に、車については、日本ではあまり一般的ではないのですが、欧州では現時点で、生産台数に占めるディーゼル車の比率が50%を超えています。
ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて、CO2の排出量が20%〜30%少ないと言われています。
欧州では2010年をメドに次期排出ガス規制が適用される予定であり、規制が一段と強化されます。
こうした世界的な流れに押され、日本でも燃費性能の優れた自動車の普及を政策的に支援する方針です。経済産業省と国土交通省が発表した「乗用車等の新しい燃費基準に関する最終取りまとめ」で、2015年度までに乗用車の燃費を2割強改善するようメーカーに義務付ける方針を打ち出しています。こうしたことから、ディーゼルエンジン技術の優劣は今後、自動車メーカーの競争力を決定する重要な要因の一つになるのは間違いありません。
[ディーゼル関係の注目銘柄]
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6902デンソー[
会社HP][
決算情報]・・・ディーゼルエンジンの性能を決める中核部品「コモンレール」生産の世界的なメーカー。同製品の生産を2010年には現在より3割多い300万台に増やす方針。
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4062イビデン[
会社HP][
決算情報]・・・06年3月期に、ディーゼル車向け排ガス浄化装置(DPF)の売上高は480億円と、この2年間で6倍に拡大。今後も世界的にディーゼル車が普及が進むと予測されることから、同社の優位性はさらに高まる可能性が高い。
[原子力発電関係の注目銘柄]
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6502東芝[
会社HP][
決算分析 ブログ内記事]・・・原発事業では最大手の米ウエスチングハウスを買収。米国のほか、有望市場である中国にも足掛かりを掴んでいる。
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7011三菱重工業[
会社HP][
決算情報]・・・米国で原発新設の構想が浮上してきたのを契機に、海外での原発ビジネス拡大に注力。米電力大手のテキサス電力から大型原子力発電所の建設の受注が内定。総受注額は六千億円に達する見通し。ただ、具体的な収益への貢献度は2010年以降であることに注意。さらに、2010年をメドに出力が世界最大の風力発電機を欧州市場に投入し、太陽電池パネルも欧米で工場を新設する予定。原発以外でも環境に関する材料が特に多い銘柄。
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5631日本製鋼所[
会社HP][
決算情報]・・・原子炉圧力容器、蒸気発生器、加圧器で世界シェア8割を有するトップメーカー。
【水資源問題】

人口の増加に伴う、工業化の進展から、水源の汚染や水資源の希少化といった問題が世界的に注目され、「水資源の確保」が喫緊の課題となっています。その解決を目指して、様々な水資源関連技術や製品が開発されており、今後、世界的に膨大な市場が出現すると見込まれています。
地球上に存在する水の量はおよそ14億km3と言われていますが、淡水はその内の2%程度です。
そうした中で注目されるのが地球上の水の98%を占める
海水の淡水化技術および工場などからの
下廃水処理技術。海水淡水化では主に逆浸透膜と呼ばれる膜が使われ、下廃水処理では主に精密ろ過膜を使います。
淡水化の現在の市場規模は約50億ドルと言われていますが、国際脱塩学会によると、2020年までに700億ドルに達すると予想されてるほどに注目されています。
実は、この淡水化技術及び下廃水処理は、日本のメーカーが世界をリードしています。
[水処理関係(淡水化技術[膜])の注目銘柄]
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3101東洋紡[
会社HP][
決算情報]・・・海水淡水化プラント向けRO膜に強みを持ち、特に中東での販売シェアは61%に上る。
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3402東レ[
会社HP][
決算情報]・・・地中海沿岸の国々で強みを持つ。また、東洋紡が手がけていない下廃水再利用プラント向けのRO膜技術も有しており、クウェートに建設された世界最大級の下水再利用プラントへの納入実績を有する
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3407旭化成[
会社HP][
決算情報]・・・米国及び中国で強み。主に下廃水処理膜を取り扱っている。同事業の06年度売上高は約100億円で、10年度には500億円まで拡大する予定。
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6988日東電工[
会社HP][
決算情報]・・・逆浸透膜で世界2位。水不足が問題になっている中国において需要拡大が期待される逆浸透膜を開発し本格的に量産を開始。海水淡水化用逆浸透膜は世界トップ級のシェアを誇り、アルジェリア、スペイン、メキシコで大型受注を獲得。ニッチ商品でシェア首位が多く特に注目。
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3401帝人[
会社HP][
決算情報]・・・繊維業界の老舗ついに同事業に参入。日経新聞(7月6日)によれば、帝人は下水や廃水の処理施設で使う水処理膜事業に新規参入するとのこと。海水淡水化用ではなく下廃水処理用の需要を狙う。
各社とも、こうした水処理分野の業績は売上全体の中では比較的小さいのですが、RO膜の市場規模は中東、東アジアを中心に今後も年率1割程度の成長が見込まれており、長期的には収益貢献してくることが期待されています。
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追記 6月11日]
激流中国〜水問題は他人事ではない[当ブログ内関連記事]
[水処理関係(水質浄化技術)の注目銘柄]
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6361荏原[
会社HP][
決算情報]・・・中国で日系工場向け排水処理施設の受注実績を持つほか、中国の合弁企業を通じて価格競争力を高める戦略をとっている。
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6370栗田工業[
会社HP][
決算情報]・・・超純水製造装置メーカー。装置販売に加えて、同社の強みである水処理薬品等を提供するメンテナンスビジネスを海外で拡充している。中国での売上が急増中。
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6368オルガノ[
会社HP][
決算情報]・・・栗田工業と同様に、装置販売に加えて、工場用水のリサイクルといった技術を生かしたビジネスを海外市場でも強化し始めた。
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6303ササクラ[
会社HP][
決算情報]・・・海水淡水化装置を取り扱っている大手。05年に伊藤忠商事と共同でサウジアラビアの6都市から12基を約210億円で受注。中東では今後も需要拡大が期待される。
今年の1月末、スイスで開かれたダボス会議で、政府関係者、企業経営者、学者などの間で最も活発な議論が交わされたのが環境問題。環境を取り上げたセッションは17とこれまでにない規模でした。ゼネラル・エレクトリック(GE)やアルコアなどの米企業は温暖化ガス排出に独自の規制を設け、今後15年間で3割削減する目標を打ち立てています。
政府の規制だけでなく、米国や欧州の大企業は独自に環境対策を打ち立てる例が増えています。
環境に対する投資家の目が厳しくなったこともその要因で、例えば、今年の1月には、UBSが、環境対策をとらない企業への投資を控えたほうがよいとするレポートを投資家に配布し、警告を発しています。
環境問題は息の長い問題です。
この分野については、今後も注視し続けます。
参考:2007/02/28, 日経金融新聞、2007/03/27, 日経金融新聞、日本経済新聞など多数。