長期投資は難しい
長期投資というのが私の資産運用における大前提なんですが、そうは言ってもいろいろな点で難しさを感じたりすることがよくあります。
そしてその点ついて書かれた長期投資は実は難しい?(ある貧乏人の投資信託物語さん)の記事を読んでみて、スタンスは多少私と異なる部分がありますが納得できるところが多かったです。
まず、私は個別株と海外ETFの両建てで投資を行っていますが、海外ETFについてはひたすら保有していれば事足ります。大雑把にいえばETFという優れた金融商品を活用して米国、欧州、新興国の主要企業に丸ごと投資しているような状況ですので、世界経済が今後も発展することに伴って将来はさらに大きなリターンを私に与えてくれると信じています。
そういうこともあって、私は1年に2〜3回ほど頃合をみてETFに投資していますが、売却についてはまだ1度も行ったことがありません。ETFは個別株と違って収益性分析や財務分析をおこなう必要性がないので何も考える必要がないのです。
もう少し具体的に書くと、例えば私が保有するSPYというETFは米国のS&P500種インデックスに連動するように開発されたものですが、このS&P指数においてはインデックスに組み入れるに際して以下の5つの基準を採用しています。
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1) 流動性・・十分な流動性があるものを選ぶ。具体的には月次の売買高が発行済み株式数の30%以上ある銘柄。 2) ファンダメンタル分析・・『4四半期の営業黒字』というたった一つの条件だけ。 3) 時価総額・・ガイドラインにおいて『米国の主要産業における主要企業であること』が求められている。 4) セクター分布・・市場全体におけるセクターのウェイトと同じ比率になるように各セクターのウェイトを維持する 5) 除外・・上記基準に1つでも満たすことができないものがあればインデックスから除外する。 |
ある産業自体が次世代の技術革新等の出現により衰退を迎えつつある場合、通常は利益の縮小により時価総額が減少したり、人気の低下で流動性が低くなってきます。そしてそのような銘柄は自動的にインデックスから除外されることになります。
年間の銘柄組み入れ率(回転率)は5%以下ですが、過去75年間でみると約1000銘柄が入れ替わっています。このように米国における主要産業とそこに属す時価総額上位企業が常にインデックスに選択されている状況をS&P社が上記基準に則り機械的に作り出してくれてますので、私のような投資家は何も考えずただそこに乗っかっているだけでいいのです。短期では上下があるにしても、S&P500種インデックスは企業の成長と共に設定以来一貫して上昇し続けてきたことも長期保有の有効性を示していると思います。
ここではSPYの例を挙げましたが、投資信託やETFといった多くの銘柄に分散投資を行う金融商品は長期保有してこそ投資家に将来大きなリターンを与えてくれるものを適切に選択することが何より重要だと考えています。ポートフォリオの中身の取捨選択は機械的に(あるいはファンドマネジャーが)やってくれますので。
ETFについてはこのように単純な話なんですが、問題は個別株です。
ETFにしろ個別株にしろ『長期で大きなリターンを得る』という到達目標は全く同じなんですが、商品の性質によるリスクや期待リターンが全く異なるため、投資戦略上同様に語れない部分があります。
以前、投資を楽しむ♪のまろさんが長期投資の「長期」ってどれくらい?という記事で嘆いて(?)られましたが、同じ悩みを私も抱えているのです。
つまり、個別株でいう『長期』っていつまでのことを想定しているのかということに対する私なりの完全な結論が出ていないことにあります。このブログなどでも、株の売却時期を『株価が本質的価値に到達したとき』などと軽く書いたりするのですが、これは実はとても難しいことです。投資する際には前もって適正株価はどれくらいなのかというものをある程度算出しますが、これが万全でないことは何より自分が一番分かっています。
株価は本質的には将来的に生み出されるキャッシュフローの総和により算出されるとされますが、その完全なる算出はまず不可能ですし、企業努力による新技術の開発等により通常であれば消え行く会社が復活し新たな成長軌道に乗ってくることだってあります。米国のGEやAppleなどが最たる例で、こうした会社の『適正株価』を算出することは困難です。
企業の成長が永続的に続くものならば株価も永続的に伸び続けるでしょう。そしてもしそんな会社があるのなら、私はその会社に投資し、半永続的に保有を継続すると思います。
ですがそんな会社を探し出す能力は私にはありませんので今のところは5社〜7社程度のポートフォリオを組み、適宜、財務・収益性の検討を行って、そこから現在の株価の水準が適当であるかを検討し、適当でないと思えば売却して、新しい会社に投資したり保有株の追加投資などを行ってます。
そして今のところ私は、個別株における『長期投資』という意味を、銘柄を半永久的に保有するという意味での『長期』ではなく、ポートフォリオ内の銘柄の入れ替えを行いながらも『長期』に渡って維持することとして捉えています。
ですが、先に書いたようにこうすることが最善であると私の中で結論がでているわけではなく、いまだに悩んでいます。そしてこの悩みは個別株投資を続ける限り続くことなのかもしれません。
- [2008/04/27 23:23]
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Comments
はじめまして。
記事での紹介、トラックバックありがとうございます。
投資のやり方は、どれが最善かを考えると本当に難しいですね。私もいろいろ考えましたが、消去法的に長期でのインデックス投資に行き着いたという感じが強いです。もしかしたら今後は考えが変わるかもしれません。そういう意味ではぐっちさんと同様に最善とまではいかなくともbetterなやり方がないかどうか探しています。どういうやり方がよいのかは個別株投資に限らず永遠のテーマなのかもしれません。
記事での紹介、トラックバックありがとうございます。
投資のやり方は、どれが最善かを考えると本当に難しいですね。私もいろいろ考えましたが、消去法的に長期でのインデックス投資に行き着いたという感じが強いです。もしかしたら今後は考えが変わるかもしれません。そういう意味ではぐっちさんと同様に最善とまではいかなくともbetterなやり方がないかどうか探しています。どういうやり方がよいのかは個別株投資に限らず永遠のテーマなのかもしれません。
(?)じゃなくて普通に嘆いています(笑)
さらに最近は、日本の歴史を振り返ると、アメリカで確立された投資理論をそのまま日本市場に適用するのは難あり?という悩みも発生しています。。。
さらに最近は、日本の歴史を振り返ると、アメリカで確立された投資理論をそのまま日本市場に適用するのは難あり?という悩みも発生しています。。。
fundstoryさん
コメントありがとうございます^^
記事に共感しましたのでTBを送らせていただきました。
いろいろと模索や勉強を続けながらも投資するのも長期投資の醍醐味かなと最近本当にそう思います。
fundstoryさんが実践されているように、常にbetterなやり方を探す、そうした試行錯誤を苦に感じず楽しむことができるかも長期で継続できるかのカギになるのかもしれませんね。
今後ともよろしくお願いします。
コメントありがとうございます^^
記事に共感しましたのでTBを送らせていただきました。
いろいろと模索や勉強を続けながらも投資するのも長期投資の醍醐味かなと最近本当にそう思います。
fundstoryさんが実践されているように、常にbetterなやり方を探す、そうした試行錯誤を苦に感じず楽しむことができるかも長期で継続できるかのカギになるのかもしれませんね。
今後ともよろしくお願いします。
まろさん、こんばんは^^
私も米国の翻訳投資本を読むと違和感を覚える部分があります。
シーゲルさん、マルキールさん、チャールズ・エリスさん、ボーグルさんなどが書いた著名投資本は米国を基準としてますね。
どの本も過去の膨大なデータをもとに理論付けしてますので説得力がありますが、あくまで米国人向けに書かれたものであることを割り引いて考えないといけませんし、同じ事を日本でやろうとしたら高くついてしまうのも難点。
そもそも歴史的に金融・証券が活発だった欧州発のものがなぜあまりないのか不思議です。
日本人が書いたものが頼りないというのもありますね^^;
私も米国の翻訳投資本を読むと違和感を覚える部分があります。
シーゲルさん、マルキールさん、チャールズ・エリスさん、ボーグルさんなどが書いた著名投資本は米国を基準としてますね。
どの本も過去の膨大なデータをもとに理論付けしてますので説得力がありますが、あくまで米国人向けに書かれたものであることを割り引いて考えないといけませんし、同じ事を日本でやろうとしたら高くついてしまうのも難点。
そもそも歴史的に金融・証券が活発だった欧州発のものがなぜあまりないのか不思議です。
日本人が書いたものが頼りないというのもありますね^^;

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